一般社団法人日本シュタイナー幼児教育協会

ニュージーランド震災被災地にある
クライストチャーチ・シュタイナー学校からの手紙

2011年2月 (支援情報は文末にあります

■ シュタイナーのネットワークの友人の皆さん

この数日間、ご連絡をいただいた方々に感謝します。 私たちの小さな学校は廃墟となっています。 いたるところに悲劇があり、皆さんがニュースで目にされる出来事もあれば、耳にされることは決してないような出来事もあります。 本当にひどい状況です。 多くの人々が生命を失い、多くの人々が手足を切断され、背骨を損傷し、身体を押しつぶされ、精神的に泣き崩れています。 街全体が、歴史的建造物から非常に近代的な建物まで、すべて廃墟と化したのです。 この状況から街を再建するには数十年を要するでしょう。

私たち自身は大丈夫です。 家族も無事で、損害はありますが、大多数の人々の状況と比べれば些細なものです。

学校は、火曜日の12時51分に避難しました。 私の事務室から外に出る時は、まるで揺れる船の甲板のうえを歩こうとするようでした。 別の方向に突き飛ばされるまえに、手すりをつかもうと手をのばしながら進むのです。 書類のファイルは落ち、引き出しは飛び出しました。 子どもたちは、予め言われていた場所に走りました。 子どもたちは泣いていて、おたがいを抱きしめ合っていました。 教師の多くは、前回の地震の記憶のために青ざめ、震えていました。 しかし、その恐怖を乗り越えて、それぞれのクラスに落ち着きをもたらしました。 私は彼らのことを本当に誇りに思います。 大多数の子どもたちはジャケットを校内においてきていました。 外は寒くなり、大きな揺れが数分ごとに起こるなかで、子どもたちの不安も高まりました。 特に、背後の丘のうえで家々が崩れるのを見た時はそうでした。

保護者とのメール連絡網は、電力がなくなったため使い物になりませんでした。 私たちは待機することにして、やがて父母たちが徐々に、取り乱した様子で到着しました。 ある人たちは街の中心から来ていて、近代建築が崩壊した話をしてくれました。 ほかの人たちは道路が裂け、水が通りに溢れ出して、液化現象が道路にいくつもの穴を開けていると話しました。 セント・マーティンズのスーパーには―川の向こう岸にあり―どうしても辿りつけません。 幼稚園の子どもたちは、ロビン、フランセス、アナリー、エレン、そして助手の先生たちといっしょに座っていました。 彼らはタマリキ(幼い子ども)たちに、大丈夫だよと語りかけていました。 低学年の子どもたちはクラスの同級生でかたまって座っていました。 私たちの防災用ドリルは本当に役に立ちました。 クラスのリストにチェックをつけ、麦芽糖、毛布、それにおはなしを用意しました。 ふだんは防災ドリルに関してはふざける態度をとっていた上級生たちは見事に振る舞い、自制的に、おたがいを支え合っていました。

私たちは余震が後から後からさざ波のように校庭を揺らすのを見ていました。 コンクリートに稲妻のような亀裂が走るのを目撃しました。 次の余震が発生する数秒前には、深部からごろごろと音が聞こえました。

一つひとつのクラスのまわりを歩いていて、私は教師たちの共同体のこと、そして食料やチョコレート、バナナ、洋梨を運び入れ、抱き合い、慰め合い、励まし合っている保護者たちのことを本当に誇らしく感じました。

リトルトンは切り離され、サムナーやレッドクリフも同様です。 また、ダイヤモンド・ハーバーも孤立しているという報告がありました。 こうしたニュースは恐ろしいものでした。

私たちは福祉センターへの避難を考えていました。 しかし、夕方5時までには、ほとんどの子どもたちが家族や同級生と一緒にどこかへ移動していました。 家を失った父母は、校庭にテントを張りました。

今、学校は閉鎖されています。 水もなく、電気もありません。 学校を取り戻す前に、まず建物の査察を受けなければなりません。 皮肉なことに、前回の地震による被害を調べるために、保険会社の査察官が校舎に入っていました。 彼が2階の職員室にいるときに地震が起こり、すべてのパソコンが床に落ちるのを目撃することになったのです。

下水設備もなく、いつ水が供給されるのかわかりません。 街のインフラ全体が崩壊しています。 学校が再開するまでに、まだ長いことかかるでしょう。

いくつかのシュタイナー学校が、街から避難したい子どもたちや家族を受け入れると申し出てくれています。 私たちは本当にこれらのお申し出に感謝しています。 私はそうした不安を抱えている家族(彼らの大多数は電力も水も、携帯電話もガソリンも持っていません)、そして各地の学校で提供できる場所のリストを作成しているところです。 連盟の基金からの援助も期待しています。 もし皆さんの学校がこの地震に関して何かしてくださるお気持ちがあるのでしたら、こうした家族のために寄付を募ってくださるか、もしくはクライストチャーチのために寄付を募ってください。 被災地は今後も長い、長い間、支援を必要とし続けることでしょう。 中心街が生き延びるだろうかと考えています。

もしマークにメールの返信をくだされば、おそらく彼が寄付のための口座を用意できるのではないかと思います。 あなたの学校やご家族に、私たちの学校の父母たちを受け入れる場所があるのでしたら、学校のアドレスは機能していないので、私に宛ててご連絡ください。

メールアドレスを表示するにはJavaScriptの設定を許可してください。

もしそうした援助が可能でない場合は、クライストチャーチとその苦しみのなかにある家族のために祈ってください。 心からお礼を申し上げます。

また一つ震動がちょうど通過しました。 内面で高まる緊張と無力感が合わさった奇妙な感じです。 私が感じているのは、今回の地震は前回とは大きく異なっているということです。 より多くの人々が生命を落とし、より多くの遺体に遭遇するということのほかに、何ヶ月にもわたって警戒を続け、努力してきたことが無駄であったという疲労と憔悴が感じられるのです。 ふたたび立ち上がり、作業に取りかかる(溶け出した重い粘土を掘り返すような)力は、それほど強くはなく、多く語られてきた不屈のクライストチャーチ精神とは逆のようです。 私には、自分たちはこの出来事を乗り越えるために、長期にわたる持続的なサポートが、さまざまなレベルで必要になるだろうと思われます。

皆様に心からのごあいさつを、そして皆さんがしてくださることへの感謝を送ります。

トーマス ― 全教員を代表して

■ 寄付のお願い(最新の情報)

ニュージーランド・アントロポゾフィー協会が、クライストチャーチ地震に対する支援基金を設立しました。

寄付方法

もしあなたが海外の方で、クレジットカードを使用されたい場合は、もっとも簡単で安全な方法は、Paypalを使うことです。

海外の銀行から寄付をされる場合は、下記の口座にお願いいたします。

  • 銀行名:Rabobank

  • 住所:Level 12, Wellington 6011
    New Zealand
    SWIFT code WPACNY2U

  • 口座番号:03-1790-0287150-02

    口座名義:ASNZ Christchurch Earthquake

詳細はニュージーランドのアントロポゾフィー協会およびルドルフ・シュタイナー連盟のホームページ(英文)をごらんください。

■ 寄付に関する手紙(古いバージョン)

友人の皆様、

ニュージーランド・ルドルフ・シュタイナー連盟は、クライストチャーチ校の生徒の家族をサポートし、教員たちが適切と考える働きができるように、支援基金を設立しつつあります。 皆さんの多くは、それぞれ独自に行動されることと思いますが、皆さんの学校や共同体センターからこの基金に寄付を送っていただくことができます。

その場合は、以下の方法をお使いください。

  1. 以下宛てに小切手を送付
    Mark Thornton at 655 Findlay Road Miranda 2473
  2. 以下の口座に振り込む
    06-0457-0114198-00
    送金後、E-mailにてMark Thorntonまでその旨ご連絡ください。

どうぞ皆さんの共同体の友人たちに、クライストチャーチの人々はどんな支援も本当に歓迎していますと伝えてください。

温かいごあいさつとともに
マーク

出典:IASWECEのスーザン・ハワードさんより転送されてきたメール
翻訳:入間カイ(日本シュタイナー幼児教育協会)